ダンボールの日本における量的発展史

「量的」拡大も1970年に入ると、ダンボールの生産量は発祥の地である英米に迫る勢いを持つほどの急成長を遂げます。日本でダンボールが使用され始めたのは1900年代に入ってからのことですが、最初は電球を包む緩衝材として使用されていたといわれています。

最近ではコンビニエンスストアなど小売業の台頭とともに、ダンボールの生産量はさらに増加し、最近ではインターネットの発達により通販や宅配でのダンボールの使用量が増加しています。

こうして現在の日本におけるダンボールの生産量は中国、アメリカに次いで世界第3位座を確保しました。一年間で生産されているダンボールの延べの面積は、関東一都三県の合計面積とほぼ同じ広さだといいます。

今日さまざまな分野で利用されているダンボールの需要は成熟期に達しており、国の景気動向と密接に連動しているといわれます。

それは、1990年以降のダンボール生産量が、バブル経済の崩壊や円高、製造業の海外移転によるアジア諸国からの輸入商品の急増などによりその伸びは一時的に鈍化たことで、GDPなど日本の経済指数と部分的に符合している点からも指摘できます。

ところが一方、日本経済の「失われた20年」といえども、家電製品やIT製品、酒類や清涼飲料、レトルト食品や冷凍食品、衛生用品、宅配便など、日本人のライフスタイルの急速な変化と個人消費のあり方変化に伴って新しい需要が生まれ、ダンボール産業はさらなる成長を持続させました。

 ダンボール生産量は、バブル経済崩壊の影響を受けた1992年に前年比99.0%、1998年に前年比96.4%と一時的に鈍化の兆候がみられましたが、全体を通じて前年を上回る伸びをみせ、2007年におけるダンボールの生産量は139.7億m²、国民一人当たり109.3m²を達成するといういずれも過去最高のピークを達成しました。

しかしながら2008年9月のリーマンショックに端を発した世界同時不況により、2008年には前年比97.1%、2009年に前年比93.1%と2年連続で前年を下回りました。  

実はこのあたりから日本経済の成長の鈍化に反して、日本ダンボール産業は成長し続けているようです。実際リーマンショックの2年後である2010年には、前年比103.5%と回復し、ダンボールの生産量では130.6億m²とピーク時に一歩近づきました。さらに2015年の生産量は、2007年の139.7億㎡には少し及ばないものの、137.4㎡を確保しています。

日本ダンボール産業の成長に死角はないのでしょうか。